与謝野 馨（元財務相）がお亡くなりになったそうです。
享年78歳
先月 自民党に復党されたばかりなのに、ご冥福をお祈りします。
しかし、78歳とはまだ死ぬには早いですよ。政治家として まだまだ仕事もあったろうにね。
与謝野 馨氏のプロフィール
生年月日： 1938年8月22日（78歳）
出生地 ： 東京都千代田区
出身校 ： 東京大学法学部卒業
所属政党： 自由民主党 → たちあがれ日本 → 「民主党・無所属クラブ」→ 無所属→ 自由民主党
所属政党を見ると判るように、自由民主党 一本というわけではなく、出戻りで自由民主党に復帰しています。
自由民主党を離れた政治家は多いですが、また所属すると言うのは本当に珍しいです。
さて、与謝野 馨という名前から想像出来ると思いますが、与謝野 馨さんは、歌人の与謝野鉄幹・晶子夫妻の孫にあたります。
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目次
与謝野馨の祖先
■曾祖父： 与謝野礼厳（よさの れいごん）
1823年（文政6年）に丹後与謝郡温江村（現在の、〒629-2413 京都府与謝郡与謝野町）に生まれる、
幕末期には勤王活動に参加し、維新後は各種事業に携わりました。
後に出家し、浄土真宗本願寺派の僧侶となったのち、「与謝野」を名乗ったといわれています。
■祖父 ： 与謝野鉄幹（よさの てっかん）
徳山女学校で教師となり、4年間勤めるも、女子生徒（浅田信子）を妊娠させるという問題を起こし退職した。子供は生まれてすぐに死亡。
さらに別の女子生徒、林滝野と同棲して一子・与謝野萃（あつむ）を儲けた。
その後、家族で東京に移り住み、鉄幹は明治書院の編集長となる。同時に跡見女学校で教師となる。
この人、よほど女学校が好きなんですね。
文芸誌「明星」を創刊し北原白秋、吉井勇、石川啄木などの優秀な文学者を見つけたり、後に 妻となる与謝野晶子作の処女歌集「みだれ髪」をプロデュースするなど、裏方の仕事の方で評価されています。
ちなみに、与謝野鉄幹自身も政治家を目指し無所属で出馬したが、落選しています。
■祖母 ： 与謝野晶子（よさの あきこ）
有名な「君死にたまふことなかれ」を歌った歌人ですね。
軍国主義が吹き荒れる中、女性らしい優しさと厳しさを合わせ持った、強烈な反戦歌です。
※与謝野晶子は 反戦歌人という捉えられ方をされていますが、第一次世界大戦の折には、戦争賛美の歌も作っています。
大阪の堺市で老舗和菓子屋「駿河屋」の三女として生まれた。
堺市立堺女学校（現在の大阪府立泉陽高等学校）に入学すると「源氏物語」などの古典から、尾崎紅葉、幸田露伴、樋口一葉などの小説が好きな文学少女でした。
20歳から自分で創作した和歌や短歌を発表し始める。この頃 浜寺公園の旅館で行なわれた歌会で歌人・与謝野鉄幹と出会い後に不倫関係となる。
そんな中発表されたのが「みだれ髪」という晶子の初歌集でした。
女性側からの恋愛感情を素直に詠んだ斬新な作風は、当時としてはセンセーショナルな作品でした。
この歌集を編集したのが鉄幹で、歌の内容も鉄幹への強い恋慕の感情が見られます。
「みだれ髪」の中で僕が好きな歌は
「やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君」
です、求道者的な男性と、彼を見つめる女性が官能的ですね。
この後しばらくして、鉄幹は当時に妻「滝野」と離婚し 晶子と結婚することになります。
結婚後、晶子は 六男六女の子宝に恵まれます。
12人産んだって 凄いですね。育児たいへんだったでしょうね。
この後、「平塚らいてう」などと出会い・論争などは大変面白いのですが、ここでは割愛致します。
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■伯祖父 ： 鳳秀太郎（ほう ひでたろう）
与謝野晶子のお兄さん、東京大学名誉教授
電気工学の権威です。電気工学を勉強したことがある人は「鳳-テブナンの定理」でご存知ですね。
■父 ： 与謝野秀
鉄幹と晶子の二男として生まれる。
東京帝国大学法学部を卒業し外務省に入省する、外交官として活躍しました。
■母 ： 与謝野道子（よさの みちこ）
評論家、随筆家であった。
1967年に主婦の友社から発刊された小説「どっきり花嫁の記」は、橋田壽賀子の脚本でテレビドラマ化されています。
■弟 ： 与謝野達（よさの とおる）
東京大学法学部卒業後、日本輸出入銀行（現・国際協力銀行）入社するなど、金融家として勲章を受章するなど活躍しています。
■妹 ： 与謝野文子（よさの ふみこ）（與謝野文子とも書きます）
パリ大学理学部生物学科修士課程中退。
詩人でもあり 美術評論家、フランス文学者としても有名であり、特にフランスの画家「バルテュス」の研究が著名です。
■従弟（年下の いとこ） ： 與謝野久
早稲田大学大学院修士課程修了後、株式会社日建設計に入社。その後数々の建築設計を行い、建築家としての著作も多数残しています。
■甥 ：与謝野信
2017年千代田区長選自民党系候補（落選）その後、勤めていた証券会社に復帰（選挙期間中は休職していた。）
■子供 ：与謝野優（長男）、与謝野稔さん（次男）
のお二人の息子さんがおられます。
お二人とも政治家には関心が無く、民間企業に勤めているようです。
勤務先は、優さんは東京海上、稔さんは三菱商事です。
どちらも業界最大手の名門企業ですね。
終わりに
調べていくと、凄い家系ですね。歌人、芸術家、工学博士、外交官、小説家、建築家、文学者・・・・
僕の家系って良く知りませんが、この中のどれ一つ無いんだろうなぁと、ちょっと寂しい気もします。
与謝野家ってＤＮＡレベルで違うのかなぁ。教育方針なのかなぁ
いずれにしても、凄い家系でした。
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